皆様こんにちは!「加工の民」のムーチョです★
今回は塩漬けについて語りたいと思います!
目次
1、塩漬けとは?
2、塩漬けの種類
1、塩漬けとは
塩漬けと聞いてどんな物が思いつきますか?加工の民の皆様であれば生ハムとかベーコンが思いつくと思います。

歴オタの私はミイラが初めに出てきてしまった。。
食品の話をしているのにミイラを例えに出すのは良くありませんが、間違えではありません!
塩漬けは腐敗しやすい物を長期保存するために使われる工程であり、ミイラ作りにも塩漬け工程があったようです。
塩漬けの防腐効果の凄さが見られるのはチェヘラーバード塩坑の塩漬け遺体ですね〜 これは人為的ではなく事故でミイラ化した方ですが気になった方はぜひ調べて見てください!(ミイラの画像があります閲覧注意)
話を戻して
塩漬けは古来より長期保存を目的に行われてきました。なぜ塩が長期保存を可能にするのか、それは大きな二つの働きがあります
- 浸透圧による殺菌、静菌
- 水分活性を下げることによって菌が増えづらくなる
以上二つの働きで生ハム等加工品は長期保存を可能にしています!
あと余談で。
亜硝酸塩を用いて塩漬けすることを『塩漬(えんせき)する』といいます。業界用語ではないので聞いたことあると思います!反対語の方が聞いたことあるかな。
そう『無塩せき』です!無添加を謳った商品によく見ますね!
亜硝酸塩の効果は実験を用いて説明しますのでお楽しみに☺︎
2、塩漬けの種類
塩漬けは二つの種類があります。
- 湿塩法
- 乾塩法
漢字の様子で大体わかりますよね⁉︎塩が乾いた状態で使うか、液体に溶かして使うかの違いです。それだけ?と思ったでしょう。 でも大きな違いがあるんだな〜
詳しく見ていきましょう‼︎
湿塩法
湿塩法はソミュール法とも呼ばれ、塩やスパイスを溶かした液体に食材を漬け込み塩漬けする方法です。

当ブログでは基本的に湿塩法を使用します。それはなぜか⁉︎楽ちんで失敗率が低いから!乾塩法と比べて圧倒的に難易度が低いのです。
湿塩法の良さを熱く語っていきたいと思います!!
湿塩法のメリットは大きく2つ
- 味のムラがなくなる
- 塩分を調節することで塩抜きをしなくて良い
です!
湿塩法は液体に漬け込む方法なので食材全体に均一に塩分や香りがつきます。つまり、レシピ通りにすれば誰でも同じ味に作ることができます!初心者にも上級者にも嬉しいですね☺︎
あとは塩抜きをしなくても良いのも素晴らしい‼︎‼︎
食材の中心に塩分が届きにくい湿塩法ですが、筋きりやフォークで穴を無数に空けることでこの欠点を補えます。注射器で内部に液を入れるインジェクションという方法もありますが専用の道具が必要なので現実的ではありません。
注入機の自作チャレンジする予定なので、できたら記事にしますね〜
なぜ湿塩法推しなの?
乾塩法は塊肉の内部まで塩分を届かせるため大量の塩を使います。なので表面は中心部に比べしょっぱい状態に!
このままでは食べられないので水につけて塩分を均一にする必要があります。
長時間!しかも流水で!
水がもったいないじゃないですか…水道代高いよ。水の温度とか水流の向きとかでも塩分の抜け具合が変わります⚠️ 抜け具合を調べるために少し切って焼いて食べてとか、めんどいじゃないですか…
私が言いたいのは湿塩法で作れるものは無理に乾塩法でやる必要ないじゃん!ってこと。中には臭みが抜けるとか保存性がとか意見はあると思います。
が!国産の鮮度の良い肉は臭みってあまりない。保存性に関しては自宅の衛生環境が工場ほど整っていない環境で作っている以上期待するべきではないのです。食材がどんな旅をして今手元にあるのかもわかりませんので^^;
私達専門業者は、保健所等の指導、食品衛生法などの法律をきちんと守った衛生環境で食材の搬入から出荷まで管理しています。もちろん保存料や添加物を用いることもあります。それと同等の保存性は自家製では不可能なのです。諦めましょう( ; ; )

乾塩法のネガティブキャンペーンをしてしまいましたが、もちろん湿塩法にはない効果もあります!乾塩法ではないとダメな加工品も中にはあります!後ほど乾塩法にて詳しく
湿塩法のコツ
ソミュール液は食材の重さに対して〜%の塩を使う方法より1ℓの水に〜gの塩を溶かす方法が圧倒的に楽です!
例えば、
- ベーコンを作る時は水1ℓに 塩50g溶かす
- ロースハムを作る時は水1ℓに塩65g溶かす
のようにしていけば食材一つ一つ重さを図る必要なく、食材に対しての塩の量を計算する必要もありません! 自分の中で好みの塩気を見つければ毎回同じ量の水に、同じ量の塩を溶かせば良いのです。どんな食材にも応用が効く方法なのだ!
しかし1つ注意があります!⚠️⚠️
鶏肉は塩分が非常につきやすいです。脂身が少ない肉に見られる特徴です。鶏肉など脂の少ない食材を塩漬けする時は、通常より減らすか塩漬け期間を短くしてください。
ということは反対に、脂の多い食材は塩分が付きにくいということ。特にサシの入った和牛は難敵です(T ^ T)塩分は変えずに塩漬け期間を長くする必要があります。あとはザクザク穴を空けまくるか。
塩味は好みがあると思うのでレシピの塩の量は目安として考えてください。
湿塩法の魅力はまだまだありますが一旦この辺で!ありがとうございました‼︎
次は乾塩法です→