加工の民の皆様こんにちは!ムーチョです!
今回は乾塩法について語っていきたいと思います。

目次
1、乾塩法とは
2、乾塩法で塩漬けしよう
乾塩法とは
乾塩法は食材に直接、塩やスパイスを擦り込み塩漬けする方法です。
前回の記事で説明した湿塩法とは逆に、乾いた塩をそのまま使います。
乾塩法のメリット・デメリットをちょちょっとまとめます
メリット
- 塩の作用で臭み、腐敗の元を多く排出することが出来る
- 湿塩法より塩の浸透が早い
- 生ハム等非加熱加工品と相性が良い
デメリット
- 塩分や味のムラが出やすい
- 塩抜きが必要(例外あり)
- 塩漬け中、空気に触れている部分が酸化・腐敗しやすい
まとめると、
乾塩法は脱水効果が高く保存性を高めやすい。その反面、作り手によって塩分のムラが出やすく空気に触れた部分が酸化・腐敗の恐れがある。
メリットにあるように乾塩法は生ハム等非加熱加工品と相性がよく、生ハムは乾塩法で作られています。骨付き肉が塩の山に埋まっている光景見たことありませんか?

これ誇張抜きで事実なんですよね笑
生ハムを作る時はどえらい量の塩を使います。生ハムの仕込み時期は長靴の中は塩でジャリジャリ、顔も塩まみれの塩分過多状態で作業してました…しかも極寒の冷蔵庫の中で‼︎拷問だと思いましたが実はルールがあるのです!
規格基準というものがあり、肉の温度や塩漬けの期間まで基準がしっかりと定められていて結構厳しいんです!気になる方は厚労省のサイトで見れますのでぜひ。
決まったルールの中で個性を出したり工夫をしたりするのが職人の腕の見せ所と。
話戻して
湿塩法の記事で言ったように私は湿塩法推しなので乾塩法はあまり使いません。デメリットにあるように味のムラが出やすくレシピ通りの調味料を使っても作り手によって味が変わってしまうのです。
例えば塊肉を塩漬けする時、一部分に調味料を多めをつけてしまい他の部分は少ない、あるいは全く付いていない状態もあり得るわけです。そうなると食材の腐敗や食中毒につながる恐れがあります。大変危険ですよね(^^;;

こんな調味料の付け方したら両サイドが腐るわ!!とツッコミを入れたくなります。
ではどうすれば良いのか。コツとしては
1、調味料は少しづつ全体に擦り込むこと
2、たくさんの食材を塩漬けする時は、食材一つ一つに使う量の調味料を小分けに計量し一つずつ個別に調味料を擦り込む
3、調味料を擦り込んだら出来るだけ空気を抜いた保存バッグに入れる
1は常識として2は大切です。
面倒ですが食材1つ1つ計量して調味料を調合してください。物臭をすると1、2つ調味料の量が足りず中途半端な仕上がりになります。非加熱品なら恐ろしいことに少し塩気のある生肉なります。もはや事故です。。それを食べた経験者がここにいるので皆さんは必ず1つ1つ計量しましょう。
そして特に3つ目が重要です‼︎塩漬けするとドリップが出ますよね⁉︎そのドリップにも塩分はもちろん、調味料の成分が含まれています。そのドリップを無駄にせず塩漬けに利用しようという魂胆です。
真空パックにすれば効率よく塩漬けできますが、空気を抜いた保存バッグでも充分なので問題ありません!空気の抜き方はボイルする時と同じように水圧を利用してください。
決してストローを使って空気を吸い出さないように!!!生肉ドリップを飲み込むのはあまりにも危険すぎるので。
アブナスギィィィ!!!!
乾塩法で塩漬けしよう
では実際に乾塩法で塩漬けしてみましょう!今回はすごく簡単な即席パンチェッタ(加熱用)を作ります!製造過程の写真は撮り忘れてしまったので生成AI画像で失礼します🙇♂️
材料
- 豚バラ肉(ブロック)
- 塩 …バラ肉100gに対して22g
- 砂糖 …バラ肉100gに対して11g
計量・塩漬け
豚バラ肉を計量して、その重さを元に塩と砂糖を1つのボウルに測りよく混ぜます。
例)肉500gだった場合→塩110g 砂糖55g
コツで書いたように少しずつ調味料を擦り込んでいきます。脂みには味が入りにくいので赤身にやや多めに擦り込みます。
擦り込む終わったら密閉できる保存バッグに入れ空気を抜きます。
冷蔵庫で約4日間塩漬けします。毎日空気が入らないようにモミモミすると味が入りやすいです。

乾燥・熟成
塩漬けが終わったらドリップやヌメリを流水で綺麗にします。
よく水気をとったら水切りバットに乗せて、ラップをせず冷蔵庫の温度変化の少ない場所に置きます。結露が腐敗の原因になるので気をつけましょう!ここで市販の脱水シートを使うと効果的です!
大体4日もすれば程よく乾燥すると思います。保存料を一切使用していないのであまり日数をかけない方が良いです。

このAIの画像3枚肉どころか12枚肉になってますね汗
地層肉になっているのはスルーしてください。。
完成
乾燥・熟成が終わったら完成です!ここで注意⚠️決して生食しないで下さい⚠️
必ず加熱して食べましょう!!食中毒の危険大です。
パスタに入れたりスープに入れたりするのがオススメです!
この作り方は沖縄料理の「スーチカ」に似ているのでスライスして茹でて食べるのもありです。
パンチェッタはそのまま食べるより料理のダシ旨みに利用することが多いかも⁉︎自分は脂多めの方が料理に使いやすいので↓こんなびっくりパンチェッタ作ります‼︎

少し日数はかかりますが材料・作り方はとてもシンプルなのでぜひお家で作ってみてください!
普段の料理がワンランクアップするかも⁉︎
それではここら辺で今回は終わりにします!
製法つづきだったので次回はベーコン作りの記事にします!それではお楽しみに〜
最後まで読んでいただきありがとうございました!!


